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資本とは何か?全ての資本価値を高めることで資本主義をハックする

経営資源と資本

経営資源は「財務資本」「物的資本」「人的資本」「組織資本」の4つのカテゴリーに分類できるとされています。

「ヒト・モノ・カネ・情報」のうち、「ヒト・モノ・カネ」に相当します。

ヒトモノカネ情報とは、日本国内で定着している経営資源を構成する4つの要素のことです。「ヒト」は人材や組織、「モノ」は在庫や設備、「カネ」はお金、「情報」は技術やノウハウのことです。

経営資源といえば「ヒトモノカネ」でした。そこに「情報」が加わって、いまでは「ヒトモノカネ情報」の4つが経営資源を指すことが多くなっています。さらに別の要素を加えて5つとか6つにしている場合もあります。

自分自身という「人的資本」

人的資本に該当します。

人的資本(Human Capital)は、「個々の」経営者や管理職、従業員がもつ経験・知識・ノウハウなどのことです。

株や債券といった「金融資本」

財務資本とも言えます。

財務資本(Financial Capital)は、企業が戦略を実行する時に使うことができる金銭的な資源のことです。株主から集めた資本金をはじめとして、銀行からの借入金や、これまでの儲けなど出どころは様々です。

不動産や車などの「固定資本」 

物的資本とも言えます。

物的資本(Physical Capital)は、工場や設備の他に立地なども含まれます。立地が良ければ戦略を優位に運ぶことができます。物流に適している立地や、集客に適した立地、協業がしやすい立地などビジネスごとに優位になる要素は様々です。

会社組織やビジネスアイデアといった「事業資本」

組織資本とも読み取れます。

組織資本(Organization Capital)は「個人の集合体」として、組織構造や管理システム、外部との関係性などのことです。人的資本が集合したものが組織資本ですが、個々の人物だけでは実現できない特徴を含んだものが組織資本となります。

全ては人的資本

ヒトモノカネ情報の4つの中でも、ヒトは最も重要な要素とされています。「ヒト」つまり人材は、残りの3つの要素を生み出し、消費消費する唯一の存在だからです。

これらの資本は元を辿れば全て人的資本なのです。

不動産や車などの固定資本を使ってお金を増やしたり、人を雇ってお金を増やしたり、株や債券も同じく、会社や国家が事業に稼いだお金を株主に還元しているだけなのです。

こう考えてみるとわかると思いますが、人がいて始めてお金は増えるのです。とにかく大事なのは自分自身に投資をして人的資本を高めること。

ヒトモノカネの順番にも意味がある

 ヒト、モノ、カネはいうまでもなく組織運営に必要な「人、物、金」という経営の三要素を示したものです。

 ところでなぜ「ヒト、モノ、カネ」の順番なのでしょうか。

 実はこの順番には大きな意味があるのです。

財務会計の視点

財務会計の視点から見てみましょう。企業のバランスシートの右側には投資家から集めた資金、左側には集めた資金で何を買ったかが記されています。これを資産の部と呼びます。

 資産の部に注目すると、現金、売掛金在庫、工場、設備、土地の順番に並んでいます。これは何の順番かといえば、キャッシュ(現金)に換金しやすい順番です。

 ワン・イヤー・ルールといって、1年以内にキャッシュに換金できる資産を流動資産、一年を超えるものを固定資産として線引きをするのです。

財務の健全性を見るためのルールです。

財務の観点から見ると、最も価値のあるものはお金で、その次に物が来ます。

ちなみに、財務上ヒトは資産として数値化されません。ほぼ、無価値だと思って良いです。金や物と違って逃げられるしね。

人身売買なんかもできるわけではありませんし、そもそもヒトを所有するということができません。

あれ?財務上価値が高い順に見るとカネ、モノ、ヒトの順番ですよね。しかし、視点を変えるとあら不思議見事に真逆の評価となるのです。

コーポレートファイナンスの視点

コーポレートファイナンスでは、企業の資産価値をその資産が生むキャッシュフローの価値でとらえるのです。

 会計上仕訳された資産は、上から「キャッシュフローを生む力が弱い順番」に並んでいます。

 「カネ(現金)」という資産はどうでしょう。現金はいくら積み上げていてもキャッシュフローを生みません。現金はいわゆる「死に金」なのです。

ま、デフレ下だと、お金は持っているだけで勝手に価値が高まるので、私は死に金だとは思いませんけどね。

 もちろん現金が多い会社は財務上の健全とみなされます。ただし、株主は自分が投資した資本金を有効に使っていない会社と判断するわけです。

 現金の次に来る売掛金在庫はどうでしょう。これらは将来現金に変わります。ただし、現金と同じくキャッシュフローを生むことはありません。

 工場や設備、土地などの「モノ」はどうでしょう。財務会計上はキャッシュにしにくいものですが、ファイナンス上はキャッシュを生む資産だととらえます。

 工場や設備がなければ生産ができませんので、キャッシュフローを生むために不可欠の資産と言えます。

土地もその上に工場や店舗を建てたり、駐車場にして貸すことによって、キャッシュを生み出せます。

さて「ヒト」についてはどうでしょう。企業のバランスシートには載ってこない資産です。逃げられるし、自分でコントロールができないので、資産では無いですからね。

 実は工場や設備、土地といったモノ以上にキャッシュを生むのがヒトという資産なのです。

 工場は人の力なしで勝手に物を生産しているのではありません。

人が働いてようやく物が生産できるわけです。

 つまり、ヒトが一番キャッシュフローを生み出すのです。

ヒト、モノ、カネとはキャッシュフローを生む力の強さの順番なのです。

とにかくヒトが一番大事!

「モノ」「カネ」「情報」を活かすも殺すも「ヒト」次第。だから採用・配置・教育・評価などの人事施策は、経営資源全体をうまく動かすために最も重要なのです。

リクルートでは最も優秀なヒトを人事に置いています。理由は簡単。ヒトが最も重要な資本であるからです。

とにかく、日本の企業は人事がと言うよりも、人事権を握っているおっさんがダメなヒトだらけ!そりゃここまでずっと衰退するわけだよ。日本に希望なし!とにかく社長ではなく、人事のプロに全ての権限を与えましょう。

価値のあるヒトになるためには勉強と行動

この2つを愚直に行うことが資本主義を勝ち抜くたった1つの法則なのです。