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地銀とか必要ないでしょ存在価値がなさすぎる

東京証券取引所が検討中の市場改革が地方銀行に波紋を広げている。東証は上場市場の区分を見直し、1部に代わる市場の基準を引き上げる方向だ。時価総額が低い1部上場の地銀は「降格」となる可能性が高い。資本政策や新卒採用に影響が出そうだ。厳しい環境に加え、市場改革からも経営の立て直しが迫られている。


東証の上場区分は第1部と第2部、新興市場のマザーズ、ジャスダックと4つある。東証1部でも時価総額が20億円あれば、上場を維持できる。1部上場なのに成長力の乏しい企業が少なくないことから、東証は上場区分を見直している。2100社を超える1部の再編が焦点だ。

東証を所管する金融庁は月内にも市場再編を議論する有識者会議を立ち上げる。上場企業に求める時価総額やガバナンス体制などを話し合う。

有識者会議の議論を踏まえ、東証は新たな上場基準を決める。8日の終値で計算すると、250億円だった場合は18行、500億円だった場合は32行が降格する。上場地銀の9割にあたる約70行が東証1部に上場しており、影響は大きい。

1部上場の地銀で時価総額が最も低いのは島根銀行で43億円だ。福島銀行、大東銀行と続く。東証は1部に代わる市場に「国際的な機関投資家などの投資対象となる企業」が上場するとの考えを示した。

基準を満たさずに降格すると、資本政策に影響が出かねない。自己資本を手厚くするために増資をする時に、引き受ける投資家がなかなか出てこない懸念がある。

投資マネーも向かいにくくなる。日銀や公的年金は1部企業全体の銘柄に広く資金を振り分ける投資手法をとっている。降格すれば「株安圧力が強まる」(ファンドマネジャー)との見方がある。株価が大きく下がると、銀行の信用力が低下しかねない。

1部上場は採用で有利に働き、知名度でも企業にとって恩恵が大きい。関東地方の地銀幹部は「今でも採用に苦戦しているのに、もっと厳しくなる」と警戒する。別の地銀幹部は「もし降格すれば銀行のイメージが悪くなる」とこぼす。

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一部の地銀上場について、ある金融庁幹部は「もはや意義はない」と言い切る。時価総額の小さい地銀には赤字行が目立つ。年間1億円以上とされる上場の維持コストは重い負担だ。本業で稼ぎ出す利益が少ないため、配当で株主に還元する余裕もなくなっている。

利益の社外流出がなくなれば、デジタル戦略など成長に資金を振り向けることができる。人口減少で経営環境の厳しさが増すなか、下位地銀は上場の意義を含めた経営戦略の立て直しが課題だ。

時価総額が大きい地銀にとっても経営環境の厳しさは同じだ。「国際的な機関投資家などの投資対象となる企業」にあてはまるのは上位地銀でも少ない。成長戦略を描けないと降格リスクが高まる。市場改革は上位地銀にも影響が及ぶ。

東証改革「降格地銀」に波紋 1部基準250億円なら18行 :日本経済新聞